眼科診療において レフケラ(レフラクトメーター・ケラトメーター・トノメーター・パキメーター一体型機器) は欠かせない存在です。
中でも トーメー社のMR-6000 は、標準機能に加えて 角膜トポグラフィー を搭載できる人気モデルです。
さらに本機種では、オプションとして ドライアイ検査機能 を追加することができ、より包括的な診断サポートが可能になります。
MR-6000のドライアイ検査オプション
以下は、MR-6000に搭載可能なドライアイ関連の検査機能です。
TSAS(Tear Stability Analysis System)
マイヤーリングを連続投影・撮影し、時間経過によるリングの乱れを解析することで、涙液層の安定性を評価します。
→ [TSASって何?なんで連続撮影?なんで乱れる?]
涙液メニスカス計測
前眼部の画像をもとに、下眼瞼の涙液メニスカス高さを測定。
涙液の量的評価として利用できます。
マイボーム腺解析
赤外線撮影によってマイボーム腺構造を可視化。
腺の脱落や変性エリアを確認し、マイボーム腺機能不全(MGD)の指標として活用されます。
→ [涙液メニスカスとマイボーム腺 ― どっちも下まぶたを見るけど、目的は全然ちがう?]
結膜充血の定量評価
前眼部写真から結膜血管の拡張具合を画像解析により数値化。
ドライアイに伴う微小炎症や乾燥ストレスの評価として有用です。
瞬き(瞬目)解析
前眼部の連続動画を解析し、不完全瞬目(不完全な閉瞼)が存在するかを評価します。
不完全なまばたきは涙液の蒸発亢進に関与するため、重要な検査項目です。
まとめ|MR-6000によるドライアイ評価の臨床的意義
トーメー MR-6000のドライアイ検査オプションは、TSASによる涙液安定性、涙液量、マイボーム腺機能、充血、瞬目の5側面からアプローチでき、ドライアイの多角的評価を可能にします。
これらのデータは、診療時の意思決定支援だけでなく、患者説明や治療効果のフィードバックにも役立ちます。
ドライアイ診療の精度を高めたい医療現場において、MR-6000の導入・活用は検討する価値があるでしょう。