視野検査では従来の「24-2」に加え、中心視野を重視した検査配列が注目されています。
今回は、多くの施設で採用されている新しい検査配列「24-2C」と、「24plus(1-2)」の違いについて詳しく解説します。
24-2Cとは?
ZEISS社のハンフリーや興和社のAP-7700などに搭載されている、新しい検査配列です。
従来の「24-2」に加えて、「10-2」の検査点の中から疾患の早期検出に有効とされる10ポイントを追加した構成で、合計64点の検査となっています。
→[眼科の視野検査『24-2』って何?30-2や10-2との違いもわかりやすく解説]
24plus(1-2)とは?
クリュートメディカル社のimo vifa / comfoに搭載された独自の検査配列です。
24-2に加えて、中心視野を広くカバーするために10-2から24点を追加し、合計78点で構成されています。
中心に重点を置いた構成で、視線を固定せずに測定できるimoとの相性が良いとされています。
検査点の比較
以下は、24-2Cと24plus(1-2)における追加点の比較です。
比較すると、追加された検査点のうち完全に一致するのはわずか3点でした。
それ以外の点は微妙に位置が異なり、imoの方が中心部をやや正方形状に整えているのに対し、ハンフリーの追加点は不規則かつ偏りのある配置になっています。
この差がどれほど検査精度に影響するかは明確ではありませんが、ハンフリーの追加点が意図的な「視神経障害に対する感度の高い位置」に基づいていると推測されます。
まとめ
この記事のまとめ
- 24-2Cは「10点」追加で64点、ハンフリー・AP-7700で採用
- 24plus(1-2)は「24点」追加で78点、imo独自の配列
- 両者の追加点は多くがズレており、重なるのは3点だけ
- 中心視野の感度評価を効率的に行うには、いずれも有効な選択肢
おわりに
視野検査は、配列の選択によって検出感度や検査効率が変わる可能性があります。
24-2Cと24plus(1-2)はいずれも中心視野を重視した配列で、24-2と10-2を同時に検査できるという点で臨床的な有用性が高いといえるでしょう。
使用する機器や施設の方針に応じて、最適な配列を選択することが重要です。