はじめに
DREAM OCT VG200Cは、アールイーメディカルが展開する超広角OCTです。
近年、OCTは高精細化だけでなく「広角化」が進み、従来の黄斑中心の評価から、周辺網膜を含めた評価へとシフトしつつあります。
ただし、メーカー資料は断片的で、実際のところ「何ができて何ができないのか」が分かりにくいのが現状です。
本記事では、スペックの羅列ではなく、
“この機種をどう理解すればいいか”という枠組みを整理します。
DREAM OCT VG200Cとは?
DREAM OCT VG200Cは、Swept-source方式をベースにした超広角OCT / OCTA統合機です。
最大の特徴は、約150°という広範囲を一度に取得できる点にあります。
この機種の本質は「広角」
この機種を理解するうえで最も重要なのはここです。
👉 “高精細OCT”ではなく“広く見るOCT”
従来のOCTは、
- 黄斑
- 視神経乳頭
といった中心領域の精密評価が主目的でした。
一方でVG200Cは、
- 中間周辺
- 周辺網膜
まで含めた広域評価に軸足があります。
何ができるようになるのか
広角化によって可能になるのは、主に以下です。
- 非灌流領域の把握(糖尿病網膜症など)
- 血管閉塞の範囲評価
- 周辺部の新生血管検出
👉 つまり
「見えていなかった範囲が見えるようになる」装置
レンズ切り替えの意味
VG200Cはレンズ切り替えに対応しています。
- 標準レンズ:黄斑・視神経の精密評価
- 広角レンズ:周辺を含めた俯瞰
これは単なる機能ではなく、
👉 “1台で役割を切り替えられる”という設計思想
CVI / CVVの位置づけ
脈絡膜解析として、
- CVI(Choroidal Vascularity Index)
- CVV(Choroidal Vascular Volume)
が算出可能です。
ただしここは重要で、
👉 臨床標準ではなく“研究寄りの指標”
現時点では、
- 補助的評価
- 差別化要素
として見るのが現実的です。
TRUE Angioとは何か
DREAM OCTでよく出てくる「TRUE Angio」は、新しい検査ではありません。
👉 OCTAの画像を成立させるためのアルゴリズム
役割としては:
- 微小血流の検出感度向上
- ノイズ低減
- projection artifactの抑制
つまり、
👉 “血流画像をどう作るか”の部分
注意点(ここを外すと誤解する)
広角OCTAには明確な限界があります。
- leakageは見えない(FAの代替にはならない)
- 血流は“推定画像”である
- 表示はアルゴリズム依存
👉 「見えている=真実」ではない
この機種をどう位置づけるか
整理するとこうなります。
- 従来OCT:精密に“深く見る”
- VG200C:広く“俯瞰する”
👉 役割が違う機種
DREAM OCT VG200Cの特徴は「広角」にありますが、
この一点だけで評価すると、この機種の位置づけを見誤ります。
OCTはそもそも「何をどこまで見たいのか」で役割が分かれる機器であり、
各機種はその中の一部を極端に伸ばしているだけです。
まずは全体像を押さえたうえで見ると、この機種の立ち位置がクリアになります。
まとめ
DREAM OCT VG200Cは、
👉 「広角OCT」というカテゴリを理解するための代表例」
です。
重要なのはスペックではなく、
- 何を見に行く装置なのか
- どの領域を補完するのか
という視点です。
結論としては、
👉 “見える範囲を広げる装置であり、診断を置き換える装置ではない”
この理解があれば、カタログに振り回されることはなくなります。
0.5ミリ先 