HOYA Impress Toric(インプレストーリック)は、T2対応の新世代単焦点乱視矯正眼内レンズです。
この記事では、その特徴・技術データ・おすすめポイントを分かりやすくまとめました。
Impress Toricとは?
Impress Toric(インプレストーリック)は、HOYA社が新たに開発した乱視矯正対応の単焦点眼内レンズです。
従来のXY1シリーズの光学設計をベースに、術後の見え方をより自然に保ちながら、乱視矯正効果を加えたモデルとして登場しました。
最大の特徴は、新世代単焦点眼内レンズ群の中で唯一「T2」に対応している点です。
これにより、軽度乱視の症例にも柔軟に対応でき、患者満足度の高い結果が期待できます。
→[トーリックカリキュレーターIOLの主要メーカー別リンクまとめ【眼科医必見】]
Impress Toricの特徴
- T2まで対応可能
同系統の眼内レンズの中で唯一、T2乱視矯正度数までラインアップ。軽度乱視の補正を求めるケースにも選択肢を提供します。 - 評価の高いレンズ素材とインジェクター
既存のXY1シリーズと同様、HOYAの高品質アクリル素材を採用。操作性の良いインジェクターにより、スムーズな挿入と安定した固定性を実現します。 - IOLConへの早期対応
国際的なIOLデータベース「IOLCon」に早期追加が予定されており、オンラインでの定数参照や術前計算への反映もスムーズになります。
→[【眼内レンズA定数まとめ】主要メーカー別に一覧化(日本でよく使われるIOLのみ)]
Impress Toric テクニカルデータ
| モデル | XY1-EMTx |
| 加入度数:IOL面 | |
| 加入度数:角膜面 | |
| 度数範囲 | +10.0D~+30.0D(0.5D Step) |
| 円柱度数範囲 | T2〜T7(1.00D〜4.50D) |
| 全長 | 13.0mm |
| 光学部径 | 6.0mm |
| A定数(カタログ値) | 118.8 |
| 材質 | 紫外線吸収性黄色軟性アクリル樹脂 |
| インジェクター カートリッジ | プリセット |
おすすめポイント
- 軽度乱視にも対応できる柔軟性
T2までラインアップされていることで、「軽度の乱視矯正が必要だが多焦点までは希望しない」患者層に最適です。 - 見え方の自然さと安定性
XY1シリーズ特有の光学設計により、コントラスト感度を保ちつつ、日常生活で違和感の少ない見え方を実現。 - HOYAの信頼性あるプラットフォーム
レンズ素材・インジェクター・設計の三位一体で安定した臨床実績が期待できます。
まとめ
Impress Toricは、HOYAが提案する新世代の単焦点乱視矯正眼内レンズです。
「多焦点ではないが、より自然で快適な見え方を求める患者」「軽度乱視をしっかり補正したい症例」に非常にマッチする選択肢といえるでしょう。
今後、IOLConや国内術者からのフィードバックが蓄積されていけば、“新しい標準的Toric IOL”として定着していく可能性があります。

