CIRRUS OCTのGanglion Cell解析を徹底解説｜GCL+IPLの意味とレポートの見方

CIRRUS OCT（光干渉断層計）で撮影されるGanglion Cell解析（GCL+IPL解析）レポート。

視野計との親和性が高く、緑内障モニタリングに欠かせないこの解析レポートの見方を、画像付きでやさしく解説します。

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OCTとは？

OCT（Optical Coherence Tomography：光干渉断層計）は、網膜や視神経の構造、さらには網膜血管まで可視化できる画像診断機器です。

眼科領域では、黄斑疾患や緑内障の診断・モニタリングに幅広く活用されています。

中でもZEISS社の「CIRRUS」は、精密な網膜構造の描写に加え、視野計との親和性が高く、緑内障のOCTとして“スタンダード”とも言える存在です。

Ganglion Cell解析は、網膜神経節細胞層（GCL：Ganglion Cell Layer）および内網状層（IPL：Inner Plexiform Layer）を合わせた厚み（GCL+IPL）を解析します。

黄斑部（直径約5〜6mm）を楕円形に囲んだ解析エリアにおいて、GCL+IPLの厚みをカラーで表示します。

厚い部分は赤く、薄い部分は青く表示されます。

同年齢の正常データと比較し、統計的に異常と判定されたエリアをカラー表示します。赤や黄の表示は、統計的に有意な異常を示します。

※ここでの「赤」は「異常に薄い」領域を意味します。

解析エリアを6つのセクターに分割し、各領域の厚みを比較。

色分けにより、局所的な萎縮の有無を視覚的に判断できます。

これら2指標だけでも、臨床的に必要な情報は十分に得られます。

Macular（黄斑）領域の断面画像。

CIRRUSでは：

ピンク〜黄色のライン間が、GCL+IPLの厚みとして解析される領域です。

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CIRRUS OCTによるGanglion Cell解析は、GCL+IPLの構造的評価を通して、緑内障などの視神経疾患を早期に捉えるための強力なツールです。

特に、平均と最小の厚み・偏差マップ・セクターマップの読み方を押さえておけば、日常の診療でも十分に活用できます。