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ETDRSグリッドって何?──眼科OCTレポートでよく見るアレの正体

この記事はganglion(黄斑部)の解析指標を構成する要素の一つである、ETDRSグリッドについて解説します。

解析指標の全体像については下記のページでまとめています。

なお、CIRRUS OCT(ZEISS)の基本的なページでは非表示となっております。

CIRRUS OCTのGanglion Cell解析を徹底解説|GCL+IPLの意味とレポートの見方

OCT解析結果に「ETDRSグリッド」と呼ばれる丸い同心円状の図が表示されているのを見たことはありませんか?

一見するとただのゾーン分けに見えますが、実はこれ、視機能の評価において非常に由緒ある分け方なのです。

ETDRSとは?

ETDRSは「Early Treatment Diabetic Retinopathy Study(初期糖尿病網膜症治療研究)」の略称で、もともとは糖尿病網膜症の重症度や視力評価のために開発された分類手法です。

OCTの世界では、黄斑部の網膜厚などを定量的に評価するためのゾーニングにこの手法が応用されています。

グリッドの構造はどうなっている?

ETDRSグリッドは、中心窩を中心に以下の3つのリングで構成されています:

  • 中心円(1mm):中心窩(fovea)
  • 内輪(1~3mm):パラ中心窩(parafovea)
  • 外輪(3~6mm):ペリ中心窩(perifovea)

内輪・外輪はそれぞれ上下左右の4象限に分割されており、全体で9領域に分かれています。

これにより、中心から周辺までの厚みや形態の変化を領域ごとに比較しやすくなっています。

どんなときに使うの?

主に網膜疾患(例:加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫など)の定量的な評価に用いられます。

また、解析ソフトによっては、ETDRSグリッドの各領域ごとに厚さの平均値を表示してくれるため、病変の局在を直感的に把握しやすいというメリットがあります。

臨床の現場では……?

正直なところ、普段の診療で「これはETDRSの外輪下方ですね」などと細かく使い分ける機会は少ないかもしれません。

ただ、解析ソフトがこのグリッドをベースに評価しているため、「見慣れないラベルやマップが何を意味するのか?」と戸惑う場面では、知っておくと理解の助けになります。

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