白内障手術におけるトーリック眼内レンズ(IOL)の選定は、角膜乱視軸・度数補正の正確性が術後視力を大きく左右します。
各社が提供するトーリックカリキュレーターを使用することで、角膜乱視・切開位置・軸補正などを考慮した最適なIOL度数を算出できます。
ただし、メーカーごとに計算サイトが分かれているため、複数レンズを扱う施設ではアクセスに手間がかかりがちです。
そこで本ページでは、主要メーカーのトーリックIOLカリキュレーターを一覧化しました。手術計画時にぜひご活用ください。
🔹アルコン社(Alcon)
対象IOL: CNA0Tx / CNATTx / CNLETx
| モデル | トーリック範囲 | パワー範囲 |
| CNA0Tx | 2〜9 | +6.0D〜+30.0D |
| CNATTx | 2〜6 | +6.0D〜+30.0D |
| CNLETx | 2〜6 | +6.0D〜+25.0D |
→[【2025年版】アルコン眼内レンズ対応表|カートリッジ・プリセット範囲・トーリック対応を網羅解説]
🔹AMO社(Johnson & Johnson Vision)
対象IOL: DIWxxx / ZCVxxx / DRTxxx
| モデル | トーリック範囲 | パワー範囲 |
| DIWxxx | 150〜600(T3〜9) | +6.0D〜+30.0D |
| ZCVxxx | 150〜375(T3〜6) | +6.0D〜+30.0D |
| DRTxxx |
🔹KOWA社
対象IOL: YP-Tx
| モデル | トーリック範囲 | パワー範囲 |
| YP-Tx | 3〜9 | +6.0D〜+26.0D |
🔹HOYA社
対象IOL: XY1ATx-SP / XY1ATx-EM
| モデル | トーリック範囲 | パワー範囲 |
| XY1ATx-SP | 3〜7 | +10.0D〜+30.0D |
| XY1ATx-EM |
🔹NIDEK社
対象IOL: NP-Tx
| モデル | トーリック範囲 | パワー範囲 |
| NP-Tx | 3〜7 | +1.0D〜+30.0D |
🔸まとめ
トーリックIOLの計算は、単純な度数選択ではなく「乱視補正戦略」の一環です。
計算精度を高め、軸ずれや残余乱視を最小化するには、各社の最新カリキュレーターを活用することが重要です。

