近年、新たな虹彩拡張デバイスとしてホワイトメディカル社が取り扱うチャン氏カプセルリトラクター(MSTアイエキスパンダー)が登場しました。
用途としては、はんだや社のカプセルエキスパンダーと同様に、小瞳孔症例における術野確保を目的とした器具ですが、構造や設計思想に違いがあります。
本記事では、公開情報ベースで両者のスペックおよび構造の違いを整理します。
基本スペック比較
| 項目 | MST | はんだや |
|---|---|---|
| 製品名 | MSTアイエキスパンダー | カプセルエキスパンダー |
| 型番 | MCR-0002 | HS-9843 |
| 材質 | ポリプロピレン | ポリプロピレン |
| 入数 | 4個 × 6パック / 箱 | 5個 / パック |
スペックのみで比較すると、
- はんだや社は少量単位で導入可能
- MSTはまとまった単位での供給
という違いがあり、運用・在庫管理の観点でははんだやに分があります。
主な構造の違い

※赤丸は相違ポイント
MSTアイエキスパンダー
- ダブルバンド構造
- カプセル接触部はループ形状
- 後方が軽度ベント(虹彩と平行になる設計)
この構造により、
- 設置時のブレを抑制
- CTRとの絡まりを抑制
- 虹彩への過度な牽引を軽減
といった効果が期待されます。
「安定性と組織負担の最適化」を狙った設計といえます。
MSTアイエキスパンダーの詳細な形状は、公式ページの画像が参考になります。
→ MSTアイエキスパンダー製品ページ(形状・使用イメージあり)
カプセルエキスパンダー
- シングルバンド構造
- カプセル接触部は二又形状
伝統的な構造で、
- 取り扱いが直感的
- 従来からの使用実績が豊富
という特徴があります。
カプセルエキスパンダーの詳細な形状は、公式ページの画像が参考になります。
→ カプセルエキスパンダー製品ページ(形状・使用イメージあり)
どちらを選ぶべきか?
現時点では、優劣というよりも用途・施設方針での使い分けが現実的です。
- 安定性・虹彩ストレスを重視するなら
→ MSTアイエキスパンダー - コスト・供給・慣れを重視するなら
→ カプセルエキスパンダー
まとめ
今回比較したMSTアイエキスパンダーとはんだや社カプセルエキスパンダーは、いずれも虹彩拡張を目的としたデバイスですが、設計思想に明確な違いがあります。
- MST:構造的工夫による安定性と低侵襲性
- はんだや:シンプルで実績あるスタンダード設計
今後は、実臨床での使用感や合併症率などのデータが蓄積されることで、より明確な使い分けが進んでいくと考えられます。
0.5ミリ先 
