白内障術後の後発白内障に対応するSLT機能付きYAGレーザーは、多くの眼科施設で導入されています。
近年は、緑内障治療の選択肢としても注目されるSLTレーザー搭載モデルが増加しています。
さらに、パターンスキャン対応のグリーンレーザー光凝固装置を追加できる機種も登場。
「YAGレーザーだけで十分か」「SLT機能も導入すべきか」「光凝固装置も同時に導入すべきか」——といった検討ポイントが増えています。
この記事では、主要メーカーのSLT機能付きYAGレーザーを比較し、それぞれの特徴と選び方のポイントをまとめました。
エレックス(カンテル)/Tango Neo
- モデル名:Tango Neo
- モード:YAG/SLT
- 波長:1064nm(YAG)/532nm(SLT)
- パルス幅:4ns(YAG)/3ns(SLT)
- スポット:8µm(YAG)/400µm(SLT)
特徴:
- レーザー専用スリットランプを搭載。YAG+SLTをシンプルに導入可能。
- コンパクト構成で、操作性も安定。
カンテル(エレックス)/Optimis FUSION
- モデル名:Optimis FUSION
- モード:YAG/SLT
- 波長:1064nm/532nm
- パルス幅:4ns
- スポット:8µm/400µm
特徴:
- スリットランプにツァイス系 CSO980-LEDを採用。視認性・操作感が安定。
- VITRA2(パターンスキャン対応グリーン光凝固)を追加可能。YAG・SLT・光凝固を一台で構成できる。
ニデック/YC-200 S Plus
- モデル名:YC-200 S Plus
- モード:YAG/SLT
- 波長:1064nm/532nm
- パルス幅:3ns
- スポット:8µm/400µm
特徴:
- スリットランプSL-2000搭載で安定した光学性能。
- 各種パターンレーザー光凝固装置を追加可能。自由な構成でYAG・SLT・光凝固が導入可能。
ルミナス/Smart Selecta Duet
- モデル名:Smart Selecta Duet
- モード:YAG/SLT
- 波長:1064nm/532nm
- パルス幅:3ns
- スポット:8µm/400µm
特徴:
- グリーンレーザーまたはマルチカラーレーザー光凝固装置を追加可能。
- YAG・SLTに加え、網膜治療もカバーできる構成が可能。
まとめ:SLT付きYAGレーザーの選び方
- YAG+SLTのみでシンプルに導入: Tango Pro
- YAG・SLT・パターン光凝固を一台で: Optimis FUSION+VITRA2
- 自由構成: YC-200 S Plus(ニデック)
- 永くルミナスを使ってきた方に: Smart Selecta Duet
どの機種もYAG+SLTを軸にしていますが、追加できる光凝固装置の種類、スリットランプの性能、院内の治療方針によって最適な機種は変わります。

