今回はイエローレーザ光凝固装置を比較します。
レーザ光凝固装置は主に
- 糖尿病網膜症
- 網膜静脈閉塞症
- 網膜裂孔
- 中心性漿液性脈絡網膜症
などの網膜疾患の治療に使用されます。
中でも577nmのイエローレーザーは
- ヘモグロビン吸収特性が高い
- キサントフィルへの吸収が比較的少ない
- 白内障混濁を透過しやすい
といった特徴があり、
高齢患者が多い日本の臨床環境に適したレーザーとされています。
近年ではさらに
- パターンスキャンレーザー
- 閾値下レーザー(Subthreshold)
- マイクロパルス治療
など、低侵襲化を目指した技術が搭載された機種が増えてきています。
本記事では主な機種を比較します。
イエローレーザー導入時の検討ポイント
主な検討ポイントは以下の通りです。
- スリットランプ一体型かどうか
- パターンスキャン機能の有無
- 閾値下レーザー(Subthreshold)機能
- 設置スペースや既存機器との接続
施設の設備状況や治療方針によって
適した機種は変わります。
※メーカー五十音順
イリデックス社
ピュアイエロー・レーザー光凝固装置 IQ577

引用:トプコンメディカルジャパン
主な特徴
- スリットランプと組み合わせて使用
- パターンスキャン機能搭載
- マイクロパルス方式による閾値下光凝固
- 手術室で使用できるレーザープローブ対応
- MLT(MicroPulse Laser Trabeculoplasty)対応
解説
IQ577の特徴は
マイクロパルスレーザーによる低侵襲治療です。
マイクロパルス方式は
- 照射
- 休止
を高速で繰り返すことで、
組織の温度上昇を抑えながら治療を行う技術です。
これにより
- 網膜組織へのダメージ軽減
- 患者の疼痛軽減
などが期待されています。
またレーザープローブを使用すれば
手術室での使用も可能です。
カンテル社
Easyret マルチスポットレーザーシステム
主な特徴
- スリットランプ一体型
- パターンスキャンレーザー
- マイクロパルス(subliminalモード)
- MLT(MicroPulse Trabeculoplasty)対応
解説
基本的なコンセプトは
イリデックス社のIQ577と近い装置です。
どちらも
- マイクロパルス
- パターンスキャン
に対応しています。
そのため
- スリットランプの操作性
- ユーザーインターフェース
- 装置サイズ
など、実際の使用感で選ばれるケースも多い装置です。
ニデック社
イエローレーザー光凝固装置 YLC-500

引用:株式会社ニデック
主な特徴
- 様々なスリットランプに装着可能
- YAGレーザーYC-200 / YC-200Sへ搭載可能
- 白内障・硝子体手術装置 CV-30000 と連携可能
解説
YLC-500の特徴は
既存機器との高い互換性です。
例えば
- YAGレーザー
- 手術装置
などと組み合わせて使用できるため、
装置スペースを節約しながら導入できる構成となっています。
開業施設などで
機器設置スペースが限られる場合には有利です。
ニデック社
イエロースキャンレーザー光凝固装置 YLC-500 Vixi

引用:株式会社ニデック
主な特徴
- YLC-500をベースにした装置
- パターンスキャンレーザー機能を追加
- イエローレーザーによるパターン照射が可能
解説
YLC-500 Vixiは
YLC-500にパターンスキャン機能を追加したモデルです。
これにより
- 均一なレーザー照射
- 治療時間の短縮
が可能になります。
パターンスキャンを重視する施設では
選択肢の一つになります。
まとめ
イエローレーザーは
- 白内障混濁の影響を受けにくい
- 網膜組織への影響が比較的少ない
などの特徴から、
現在も多くの施設で使用されているレーザーです。
主な比較ポイントは以下の通りです。
| メーカー | 特徴 |
|---|---|
| イリデックス | マイクロパルス治療に強み |
| カンテル | スリットランプ一体型で操作性重視 |
| ニデック | 既存装置との連携性が高い |
施設の治療方針や設備構成に応じて
最適なレーザーシステムを選択することが重要です。
0.5ミリ先 