2024年、ついに興和株式会社からトーリック眼内レンズ(IOL)が発売されました。
これまでトーリック非対応のアバンシィシリーズを使用していた先生方にもなじみやすく、注目の新製品です。
今回の記事では、以下の3つのポイントに注目してご紹介します。
- 回旋対策
- インジェクター
- トーリックマークの位置
興和社
同社のモノフォーカル眼内レンズ
- アバンシィプリロード1P YP2.2R
- アバンシィ PN6AS
アバンシィプリロード1Pトーリック YP-Tx

引用:興和株式会社ホームページ
モデル | YP-Tx(3~9) |
パワー範囲 | +6.0D〜+9.0D(1.0Dstep) +10.0D〜+26.0D(0.5Dstep) |
円柱度数範囲 | 3(1.50D)〜9(6.00D) |
全長 | 13.0mm |
光学部径 | 6.0mm |
A定数(カタログ値) | 118.6(超音波)/119.0(光学式) |
レンズ色 | イエロー |
材質 | 架橋アクリルポリマー |
インジェクター カートリッジ | プリセット |
回旋対策について
主力モデルであるYP2.2Rと同じループ構造を採用しており、眼内での開き方やフィット感も同等です。
形状そのものがもともと回旋しにくい設計であったことが背景にありそうです。
新たにトーリック対応になったことで、これまでの操作感のまま使用できるのは大きな安心材料ですね。
インジェクターについて
インジェクターもYP2.2Rと同一仕様。使い慣れた挿入感でトーリックIOLに移行できるのはスムーズです。
近年はプリセットタイプのトーリックIOLが増えてきましたが、選択肢が広がることで症例ごとの使い分けもしやすくなります。
トーリックマークについて
他社製品と比較して、トーリックマークの位置が異なる点も注目です。
術中での視認性が良くなるよう工夫されており、好みに応じて選ぶ価値があります。
多くのメーカーがトーリック対応の眼内レンズを販売しております。[【乱視矯正】トーリック眼内レンズをメーカー別に比較|最新モデルのスペック]
まとめ
今回は、興和社初のトーリックIOL「アバンシィ プリロード1P トーリック YP-Tx」をご紹介しました。
ポイントまとめ:
- 光学部以外はYP2.2Rと同様で、従来の使用感を維持
- インジェクターも同一で操作性に違和感なし
- トーリックマークの位置に特徴あり。視認性が向上
円柱度数のラインナップも豊富で、今後のトーリックIOL選択肢として要注目の一品です。