眼科クリニックの開業で欠かせない診察室。
しかし、どのくらいの広さが必要か、必須の器械やあると便利な設備は何か、悩む医師は少なくありません。
本記事では、診察室設計のポイントと、日々の診療で便利な機能について整理しました。
これを読めば、開業時の設計イメージを具体的に描けます。
眼科診察室とは?
眼科は細かい眼の構造を観察するため、他科に比べて器械が多く配置されます。
診察室設計は器械配置を基準にスペースを考えることが重要です。
診察室の配置のポイント
- カルテの位置:紙カルテなら受付に隣接。電子カルテの場合も連絡導線を考え、近くにあると便利。
- 水道の位置:手洗いや消毒の導線を考えて、診察室裏に水道を設置すると効率的。
- 患者導線:診察室裏に通路を設けて患者からスタッフの動きが見えないようにするとスマート。
診察室の広さ目安
幅
- スリットランプ+スライディングテーブルのサイズから、最低幅は1400mm程度。
- モニターポールなどオプションを設置する場合は、余裕を持った幅が望ましい。
全く新しいスリットランプが登場し、今後スライディングテーブルを使う構造自体が変わると面白いです。→[【徹底解説】最新スリットランプ「Elala900」の魅力とは?]
奥行き
- スライディングテーブル:410mm
- 患者椅子:440mm
- 診察用デスク:1000mm
- 患者椅子への動線:450mm
→ 合計すると奥行き約2500mm以上が理想。 ハンドスリットや双眼倒像鏡を載せる場合、幅1400mm程度の余裕があるとより快適です。
テーブルはスライディングテーブルに合わせて奥行き800mm程度のものを想定しています。
幅1000mm×奥行800mmのテーブルはチェック(※アフィリエイトリンクを含みます。)
診察を便利にする設備・機能
- スライディングテーブル:引き出すと診察室の照明が自動で消える仕様にすることも可能(内装設計時に三路配線の準備が必要)。
- 診察室スイッチ:診察テーブルから手の届く範囲にスイッチを設置すると便利。寝台や眼底カメラ、OCTなどの器械を置く場合には特に重要。
まとめ
- 最低幅1400mm、奥行き2500mm以上を目安に設計
- スライディングテーブルや手元スイッチで診察効率を向上
- 患者導線や水道の位置も忘れずに考慮
開業前に具体的な器械配置と動線をイメージして設計することで、日々の診療がスムーズになります。