こんにちは、ましお.です。
今回は選択肢の増えてきた静的視野計を比較します。
ご購入時の参考になれば幸いです。
今回の記事は次のような方におすすめです。
・開業を考えている眼科の先生。
・器械の買い替えを考えている方。
静的視野計は継続的な経過観察が重要な器械であることから、眼科に来てくださる患者さんへの継続的な価値提供になります。
同じメーカーのアルゴリズムを重要視する傾向も多くみられます。
ただ、2022年は半導体不足などの影響から普及率の多かったハンフリーフィールドアナライザーの後継機が手に入りにくい状況が続きました。
機種変更の場合にもこの記事がお役に立てましたら幸いです。
機種変更の際には注意が必要です。電子カルテを使用している場合、機種変更すると経過を追いにくくなることが多いので必ず確認が必要です。
検討のポイントはこちらです。
- ハンフリーかそれ以外か。
- 静的視野計のサブ機(2台目)が必要かどうか。
※メーカー五十音順です。
カールツァイスメディテック社 ハンフリーフィールドアナライザー3HFAⅢ
特徴は下記の通りです。
- 視野計のメーカーとして歴史の長いカールツァイス社の商品です。
- 視野計といえばハンフリーと言われるほど普及しています。
- 歴史も長く普及率も高いので検査結果や検査方法に慣れた方が多いです。
ご購入いただきました。
・今までハンフリーで経過観察をしてきているので同じメーカーの器械で経過観察を継続したい。
言わずもがなのブランド品です。この記事ではハンフリー以外の選択肢を見ていただけますと幸いです。
クリュートメディカルシステムズ社 視機能評価機アイモvifa
特徴は下記の通りです。
- 暗室不要です。
- 検査がスピーディーです。
- コントラスト感度検査機能が付いています。
新しい考え方のプログラムによるスピーディーな検査が魅力的です。視野計をお買い替えの際は一度お試しください。
コーワ社 自動視野計AP-7700smart Strategy
特徴は下記の通りです。
- ハンフリーに近い検査方法です。
- 自動の動的視野検査が機能があります。
- 視野障害等級判定支援機能があります。
- 当機種から緑内障患者データを活用するsmart Strategyを搭載することで検査スピードが向上します。
モデルごとの特徴比較です。
モデル | モデル別機能一覧 |
ベーシック | 静的視野(閾値、スクリーニング) |
ベーシックプラス | 静的視野(閾値、スクリーニング)・視野障害等級判定支援機能(静的視野のみ) |
スタンダード | 静的視野(閾値、スクリーニング)・動的視野・視野障害等級判定支援機能(静的視野、動的視野) |
プロフェッショナル | 静的視野(閾値、スクリーニング)・動的視野・視野障害等級判定支援機能(静的視野、動的視野)・眼底対応視野検査(検査結果を眼底画像へオーバーレイ) |
ご購入いただいました。
・ORTさんがいないので動的視野がとれるのはありがたい。
ハンフリーに近い構造と検査方法で比較的安価な為、選びやすいです。モデルで迷う場合にはスタンダードかベーシックプラスがバランスがよさそうです。
バーグストレイト社 自動視野計OCTOPUS900
特徴は下記の通りです。
- OCTOPUSシリーズ独特の診断用プログラムを搭載しています。
- ハンフリー形式でのデータ出力ができます。
- 動的視野検査の機能が付いています。
- 900シリーズからエスターマン両眼開放テストに対応。
他社とは違う解析方法のため、お考えによってはOCTOPUSシリーズ一択になります。
バーグストレイト社 自動視野計OCTOPUS900
- 暗室不要です。
- OCTOPUSシリーズ独特の診断用プログラムを搭載しています。
- ハンフリー形式でのデータ出力ができます。
コンパクトに素早く最低限必要な検査を完了できます。
今回は静的視野計を取り上げました。