こんにちは、ましお.です。
今回は今流行りの多焦点眼内レンズです。

ましお.
今回の記事は次のような方におすすめです。
・多焦点眼内レンズをご使用されるにあたり、レンズの細かい情報を知りたい方。
多焦点眼内レンズは短い期間に大幅な進化を遂げました。
2つの焦点を持つマルチフォーカルレンズ。
2つの焦点を持つレンズの中でも特に遠方または近方視力を強く意識したもの。
3つの焦点を持つトリフォーカルレンズ。
3つの焦点を持つレンズの中でも焦点間の視力の落ち込みを軽減したEDOFタイプのもの。
この記事では最新の眼内レンズについて情報をまとめています。
確認のポイントはこちらです。
- メーカーごとに違いはどれだけあるか。
※メーカー五十音順です。
アルコン社 Clareon PanOptix
モデル | CNWTT0・CNWTT2~6(トーリック) |
加入度数:IOL面 | +2.17D(中間)/+3.25D(近方) |
加入度数:角膜面 | +1.65D(中間)/+2.35D(近方) |
度数範囲 | +6.0D~+30.0D(0.5D Step) |
全長 | 13.0mm |
光学部径 | 6.0mm |
A定数(カタログ値) | |
材質 | 紫外線・青色光吸収剤含有アクリル樹脂 |
インジェクター カートリッジ | インジェクター:モナークⅣハンドピース(リユース) カートリッジ:Dカートリッジ(ディスポ) |

ましお.
レンズ、インジェクター、カートリッジが別々になっています。ご使用の際は在庫切れに注意ですね。
AMO社 テクニス シナジーVB Simplicity
モデル | DFR00V・DFW150~375(トーリック) |
加入度数:IOL面 | 設定なし |
加入度数:角膜面 | 設定なし |
全長 | 13.0mm |
光学部径 | 6.0mm |
度数範囲 | +5.0D~+30.0D(0.5D Step) |
A定数(カタログ値) | 118.8(超音波)/119.3(光学式) |
材質 | 紫外線・紫色光吸収剤含有アクリルーメタクリル架橋共重合体 |
インジェクター カートリッジ | プリセット(一体型) |

ましお.
加入度数の設定がありません。他社とコンセプトの異なるレンズです。プリセットが便利です。
BVI社 ファインビジョンHP
モデル | POD F GF |
加入度数:IOL面 | +1.75D(中間)/+3.50D(近方) |
加入度数:角膜面 | 設定なし |
全長 | 11.4mm |
光学部径 | 6.0mm |
度数範囲 | +10.0D~+30.0D(0.5D Step) |
A定数(カタログ値) | 119.4 |
材質 | 紫外線・青色光吸収剤含有アクリル樹脂 |
インジェクター カートリッジ | インジェクター:BVIアキュジェクト(2.0~2.2の三種類)(ディスポ) |

ましお.
他社と比べるとループ形状が特殊なレンズです。全長が短いのも特徴的です。インジェクターは創口幅によって使い分けます。
まとめ

今回は現行の3焦点EDOF型レンズを取り上げました。
主な違いは下記の通りです。
- 焦点深度が異なります。
- プリセットタイプがあります。

ましお.
AMO社のシナジーは連続焦点型を謳っており、厳密には3焦点レンズではありません。
2023年は新しいタイプの多焦点眼内レンズの発売が予定されており、回折構造から新しい時代に移り変わるかもしれません。