眼科診療において、レフケラ(レフラクトメーター・ケラトメーター・トノメーターの複合機)は欠かせない存在です。
近年は基本機能に加え、各メーカーが独自の機能を追加することで差別化が進んでいます。
本記事では、近年人気を集めているトーメー社の「MR-6000」と、長年スタンダードとされてきたニデック社の「TONOREFⅢPlus」の特徴を比較し、選定のポイントを解説します。
基本機能の比較
項目 | MR-6000(トーメー) | TONOREFⅢPlus(ニデック) |
---|---|---|
レフ(屈折検査) | ○ | ○ |
ケラト(角膜曲率) | ○ | ○ |
トノ(眼圧測定) | ○ | ○ |
パキ(角膜厚) | ○ | ○ |
トポ(角膜形状) | ○(標準搭載) | × |
ドライアイ評価 | ○(オプション) | × |
アコモド(調節力) | × | ○(標準搭載) |
ラージピューピル測定 | × | ○ |
円錐角膜/Cataractインデックス | × | ○ |
MR-6000の強み
- 角膜トポグラフィー機能が標準搭載されており、円錐角膜のスクリーニングにも有用。
- ドライアイ評価がオプション追加可能で、ドライアイ診療にも対応可能。
- シンプルでコンパクトな設計。
TONOREFⅢPlusの強み
- アコモドメーター機能を標準搭載しており、調節機能の評価に強み。
- 同一メーカーで単体機器(レフケラトやトノ)があり、相関性がある。
- 円錐角膜インデックス・白内障指標(Cataract index)などの臨床支援指標が搭載。
→[【最新機能まとめ】ニデック社TONOREFⅢPlusとは?レフ・ケラト・トノ・アコモ測定が1台で完結!]
用途に応じた選び方のポイント
それぞれの機器には得意分野があります。
- ドライアイ診療を含めた角膜疾患のスクリーニングを重視する施設では、MR-6000のトポグラフィー・涙液解析機能が活きます。
- 調節機能の評価や白内障・円錐角膜のスクリーニングまで行いたい施設では、TONOREFⅢPlusの多機能性が魅力です。
まとめ
レフケラ複合機は、眼科の診療効率と質を大きく左右する重要なツールです。
- MR-6000は、角膜診療・ドライアイ対応に優れたバランス型。
- TONOREFⅢPlusは、調節力評価・白内障/円錐角膜のスクリーニングをカバーする多機能型。
どちらも高機能であり、施設の診療ニーズに応じて最適な選択をすることが重要です。