白内障手術は、手順ごとに専用の器具を使い分けながら進めていきます。
この記事では、白内障手術の基本的な流れと、各手順で必要となる代表的な器具をまとめました。
新人スタッフの教育や、院内マニュアル作成の参考資料としても活用できる内容です。
手術の大まかな流れ
白内障手術は、大まかに次のようなステップで進行します。
- 麻酔・消毒
- 角膜切開
- 前嚢切開(CCC:Continuous Curvilinear Capsulorhexis)
- 水晶体核の破砕・吸引
- 後嚢清掃
- 眼内レンズ(IOL)挿入
- 創口閉鎖
手順ごとの使用器具まとめ
ここでは、各手順で主に使用される器具を簡単に紹介します。
詳細な比較記事がある器具についてはリンクも掲載しています。
麻酔・消毒
- テノン嚢下注射針
- 点眼麻酔薬
角膜切開など
眼内に器具などの出入り口を作成します。
- スリットナイフ
- ストレートナイフ[ディスポストレートナイフ比較記事リンク予定]
切開幅(2.2mm〜2.4mmなど)に応じた選択が重要です。
前嚢切開(CCC)
水晶体の前嚢を丸く切り取ります。
- CCC鑷子[CCC鑷子を比較|形状と価格から選ぶ現実的な選択肢]
水晶体核の破砕・吸引
水晶体核を破砕し取り除きます。
- USチップ(超音波ハンドピース)
白内障手術の種類については詳しく解説しています。
→[白内障手術に欠かせないフェイコマシン4機種を徹底比較|メーカー別の違いと選び方]
後嚢清掃
水晶体内に残った皮質を除去します。
- I/Aチップ(灌流吸引ハンドピース)
眼内レンズ(IOL)挿入
- IOLインジェクター
- カートリッジ(サイズ選択注意)
眼内レンズの種類については詳しく解説しています。
→ [眼内レンズの種類・比較・まとめ|患者説明に役立つ記事リンク集]
創口閉鎖
眼内圧が下がりすぎないよう閉塞します。
- 水密閉鎖(自己閉鎖創)
- 必要に応じて縫合糸使用(10-0ナイロンなど)
創口管理は感染予防の観点からも重要です。
おわりに
白内障手術は、シンプルな流れの中にも多くの専門的な器具が使われています。
各器具の特性を理解して選択することは、スムーズで安全な手術のために欠かせません。
新人スタッフの教育や院内マニュアル作成にも、ぜひご活用ください。