今回は眼科クリニックや教育現場などで広く使われている、タカギセイコー社製スリットランプマイクロスコープ「700GLシリーズ」について解説します。
この機器はコストパフォーマンスに優れた定番モデルとして人気がありますが、「NSW仕様との違いは?」「オプションはどれを選べばいい?」といった疑問を持つ方も多いはず。
この記事では以下のポイントを中心に解説しています:
- 700GLと700GL NSWの違い
- 購入前に必ず確認すべき注意点
- 役立つオプションの選び方
眼科医療機器の導入・買い替えを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
タカギセイコー社 スリットランプマイクロスコープ700GL/700GL NSW
引用:株式会社タカギセイコー ホームページ
※画像から公式ページを確認できます。
モデル | 700GL | 700GL NSW |
形状 | ハーグタイプ | ハーグタイプ |
変倍形式 | ドラム式5変倍 | ドラム式5変倍 |
バックグラウンド照明 | 標準装備 | 標準装備 |
接眼レンズ | 16倍ワイド・ハイアイポイント | 12.5倍ワイド・ハイアイポイント |
総合倍率 | 6.3X,10X,16X,25X,40X | 6X,9X,15X,24X,37X |
上下動方式 | 手動方式 | 手動方式 |
ランプフィルター | ブルー,無赤色,ブルーコレクション,イエロー | ブルー,無赤色,ブルーコレクション,イエロー |
光源 | LED | LED |
→700GL・700GL NSWのカタログはこちら
NSW仕様とは?通常モデルとの違いを解説
NSW仕様は視路角の切り替えが可能な点が大きな違いです。
- 通常:視路角10°
- NSW仕様:視路角4.1°に切り替え可能
視路角が狭くなることで、より立体的に眼底観察ができるのが特長です。眼底の奥行き把握が求められる場面では、NSWの視認性が大きなアドバンテージになります。
メーカーごとに比べると各所に違いが見られます。[スリットランプ徹底比較|眼科医療現場に最適な細隙灯顕微鏡の選び方]
購入前の注意点|NSW機能は後付けできない!
700GLシリーズでは、NSW機能を後から追加することはできません。
そのため、購入時にNSW機能が本当に必要かどうかをしっかり検討することが重要です。
導入後に「NSW仕様にしておけばよかった…」と後悔しないよう、使用環境や用途を考慮して選びましょう。
オプション紹介|必要なものだけを選ぼう
標準装備以外で追加可能なオプションを紹介します。用途に応じて選定すると無駄がありません。
アシスタントスコープ(側視鏡)
- 教育現場や指導時に便利
- 観察像の共有が可能
イエローフィルター
- フルオレセイン染色の視認性を向上
- 眼表面の観察におすすめ
アイピース(接眼レンズ)
- 16倍/12.5倍の2種類
- 検者に合わせた倍率調整が可能
まとめ|700GLはコスパの良い定番機。NSW機能の有無を要チェック
700GLシリーズは価格と性能のバランスに優れたスリットランプです。
特にNSW仕様は眼底観察の精度を高めたい現場で重宝されます。
購入時にチェックすべきポイントは以下の通り:
- NSW機能は購入時にしか選べない(後付け不可)
- 必要なオプションだけを厳選することでコストを最適化
眼科機器の導入を検討中の方は、ぜひこの記事を参考にして自院に合った選択をしてください。