今回は、視野検査機器として多くの施設で導入されているカールツァイス社の「ハンフリーフィールドアナライザー(HFAⅢ)」についてまとめます。
「HFAⅢってどのモデルを選べばいいの?」
「モデルによってできる検査の内容はどう違うの?」
そんな疑問にお答えするために、各モデルごとの機能の違いとおすすめポイントをわかりやすく解説していきます。
この記事でわかること
- ハンフリーフィールドアナライザーHFAⅢの基本性能
- 各モデル(830〜860)の主な違い
- 機能を重視したおすすめモデルの選び方
HFAⅢとは?
ハンフリーフィールドアナライザー(HFAⅢ)は、カールツァイスメディテック社が製造する視野検査装置です。
検査可能なテスト領域や閾値測定方法、オプション機能の有無によって複数のモデルが展開されており、施設のニーズに応じて選択できます。
視野計といえば”ハンフリー”ですが、最近は多くの視野計が登場しています。[静的視野計、どう選ぶ?|眼科開業医・買い替え検討者必見の比較記事]
カールツァイス社 ハンフリーフィールドアナライザー HFAⅢ

引用:カールツァイスメディテック株式会社 ホームページ
※画像から公式ページを確認できます。
モデル | HFAⅢ 800シリーズ |
黄斑部閾値テスト | 24-2/24-2C/30-2/10-2 |
閾値測定方法 | SITA Standard/SITA Fast/SITA Faster/全点閾値/ファーストバック |
スペシャルテスト | エスターマン片眼・両眼/上方36点/64点 |
モデル860のみ | ・Auto TLC リキッドレンズ |
モデル850以上 | ・SWAP/SITA-SWAP ・キネティックテスト ・頂点間距離モニタ ・RelEYEモニタ |
モデル840以上 | ・キネティックテスト(オプション) ・ゲイズトラック ・ヘッドトラック |
モデル毎の機能比較
モデル860のみ搭載の機能
- Auto TLCリキッドレンズ
→ 自動で近方矯正処方を補正し、すぐに検査開始できる高効率な機能。
モデル850以上に搭載の機能
- SWAP / SITA-SWAP
→ 黄色背景に青色指標で視野を測る特殊検査。 - キネティックテスト
→ 動的刺激を用いた視野測定。 - 頂点間距離モニタ
- RelEYEモニタ
→ 検査点ごとの固視状況を確認できる信頼性向上機能。
モデル840以上に搭載のおすすめ機能
- ゲイズトラック
→ 固視のズレや瞬きをリアルタイムで追跡。検査の信頼性が一目でわかる。 - ヘッドトラック
→ 頭部位置のずれを検知・補正し、精度を保つ。
モデル830について
最もベーシックなモデルです。上記の高度な機能が不要な場合、コストパフォーマンスを重視したい施設におすすめです。
まとめ|信頼性を重視するなら「ゲイズトラック」付きモデルがおすすめ!
ハンフリーフィールドアナライザーHFAⅢは、視野検査のスタンダード機器として多くの現場で活用されていますが、モデルごとにできる検査内容やサポート機能に違いがあります。
中でも「ゲイズトラック」機能を搭載したモデル840以上は、検査の信頼性が高いため人気があります。
機能重視かコスト重視か、ご自身の施設のニーズに合わせて最適なモデルを選んでみてください。